身体にフィットする、それが、オーダースーツを初めて着たときの感触でした。既製のスーツにある、多少のゆるさがないのです。スーツは、基本的に仕事中一日中着ていることが多いので、着心地は非常に重要な要素となりますから、この身体に合うフィット感はその点でも優れているのです。オーダースーツをテーラーにお願いする時には、自分の体形の特徴や、要望を伝えることで自分好みのスーツに仕立ててもらえます。
時間や価格はかかりますが、オンリーワンの価値は段違いです。スーツのデザインや構造は、数世紀経て現在に至る、歴史の上に完成されたものだそうです。スーツの縫製における工程数や、手間ひまは、洋服づくりの中でも突出しているもので、美しいシルエットを作り出すオーダースーツの魅力はそんな長い時間から成り立っているのだと思います。1枚の布選びから、曲面である体に合わせ、日常の動きを阻害することが無い様に考慮されたスーツ、自分の体に合わせて仕立て上げられるのです。
オーダーの方法には、フルオーダーからイージーオーだまで、いろいろな希望に応じてもらえます。こうして仕立てあげられたオーダースーツと既製品との大きな違いは、皺だと思います。自分に合ったスーツであるので、既製品にありがちの皺が、出てこないのです。だからこそ立ち姿にも動く姿にも、違和感のない洗練されたシルエットになるのだと思います。
何かの機会にまず1着から、オーダースーツを作ることをお勧めしたいです。